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ロロカーゴ船市場、2033年までにUSD 42.3 Bn規模到達見込み、CAGR 5.6%で成長|市場洞察

2026年5月12日 · 市場洞察 · 東京, 日本

プレスリリース

ロロカーゴ船市場、2033年には423億ドル規模へ拡大
─ アジア太平洋が最大・最速成長地域として牽引、CAGR 5.6%で堅調推移 ─

グローバルRoRoカーゴシップ(ロールオン・ロールオフ貨物船)市場の包括的シンジケートレポートを発刊。基準年2025年から2033年までの予測と競争構造を体系的に分析。

配信日: 2026年4月25日 / 発行: 市場洞察(東京)

市場洞察(東京)は2026年4月25日、グローバルおよび日本国内を対象とした「ロロカーゴ船市場(Ro-Ro Cargo Ships Market)」に関するシンジケート型市場調査レポートを正式に発刊した。本レポートは2025年を基準年とし、2026年から2033年を予測期間として設定している。業界調査に基づく分析によれば、グローバル市場規模は2025年時点で352億ドル(35.20億米ドル換算:352億ドル)に達しており、予測期間を通じて年平均成長率(CAGR)5.6%で拡大を続け、2033年には423億ドルへの到達が見込まれる。自動車貿易のグローバル化、ホイール付き貨物輸送に対する効率化需要、新興国での港湾インフラ整備が複合的に需要を押し上げており、中程度に集中した競争構造のもとで大手オペレーターが規模と航路ネットワークによる差別化を競い合っている。

調査ハイライト

  • グローバル市場規模(2025年・基準年): 352億ドル(35.20B USD)
  • 予測市場規模(2033年): 423億ドル(42.3B USD)
  • グローバルCAGR(2026–2033年): 5.6%
  • 最大地域: アジア太平洋(市場シェア35.4%、CAGR 6.5%)
  • 最速成長地域: アジア太平洋(同上)
  • 欧州シェア: 25%(CAGR 5.0%)
  • 北米シェア: 20%(CAGR 5.5%)
  • 市場集中度: 中程度(Moderately Concentrated)
  • 主要タイプ別セグメント: 新車輸送 / 中古車輸送 / 重機 / プロジェクト貨物
  • 主要用途別セグメント: 国際輸送 / 国内輸送
  • 主要成長ドライバー: 貿易グローバル化・自動車輸出拡大、ホイール付き貨物輸送の効率化需要、新興国のインフラ開発

市場成長の背景

ロールオン・ロールオフ(RoRo)方式の貨物船は、車両・重機・大型ユニットをランプを通じてそのまま積載・陸揚げできる構造上の優位性から、自動車メーカーや建設機械メーカーの輸出ロジスティクスに不可欠なインフラとして定着している。公開市場データを基にした業界調査によれば、世界的な自動車販売台数の回復と電気自動車(EV)の輸出量増加が新車輸送セグメントの安定成長を支えており、2025年以降も継続的な需要拡大が予測される。加えて、ホイール付き貨物特有の積み降ろし効率の高さは、コンテナ船に比べて積み替えリスクが低いとされ、精密機器や新車ロットを大量に取り扱う荷主から根強い選好を受けている。

一方、燃料価格の変動、国際海事機関(IMO)を中心とした環境規制の強化、ならびに地政学的リスクに起因する主要航路の混乱が、短中期的な抑制要因として機能している。これに対し大手オペレーターはゼロエミッション対応の次世代船舶開発や、代替燃料の採用加速によって規制コストの内部化を図るとともに、環境性能による差別化を戦略的に推進している。Wallenius Wilhelmsenが2025年1月に就航させた「MV Tønsberg」(積載容量138,000立方メートル、MK-Vクラス)はその最先端事例であり、規模の経済と環境適合性を両立させた最新世代のRoRo船として業界の注目を集めている。

地域別構造

地域別では、アジア太平洋が市場シェア35.4%・CAGR 6.5%という数値において最大かつ最速成長の地域として際立つ。中国・日本・韓国に集積する自動車製造拠点が域内および域外向け輸出の主要発着地として機能しており、同地域の港湾取扱量はグローバル全体に占める割合を年々拡大している。欧州は25%のシェアを持ちCAGR 5.0%で推移しており、フォルクスワーゲン、ルノーをはじめとする欧州系大手メーカーの輸出活動が需要を継続的に下支えする構図にある。北米はシェア20%・CAGR 5.5%で安定成長を続け、技術高度化を進める海運企業が規模と効率性を軸とした競争をけん引している。

その他地域(中東・アフリカ・中南米)においても、新興国の港湾インフラ整備と自動車普及率の上昇を背景に、RoRo輸送の需要底上げが進んでいる。アフリカ向けの中古車輸送ルートはその代表例であり、日本・韓国から定期的に運航されるRoRo航路が域内物流の拡充に寄与している。欧州・アジア・アフリカ・南北アメリカを結ぶ多極的な航路ネットワークの整備が、グローバルなRoRo市場の裾野を継続的に広げる要因として機能している。

日本市場

日本国内の独立した市場規模データは現時点で公表されていないものの、日本はアジア太平洋地域(市場シェア35.4%・CAGR 6.5%)の中核プレーヤーとして、グローバルなRoRo輸送ネットワークで戦略的に重要な地位を占めている。1885年創業の日本郵船(NYK Line / Nippon Yusen Kabushiki Kaisha)、川崎汽船(K Line / Kawasaki Kisen Kaisha)、商船三井(Mitsui O.S.K. Lines / MOL)の3社は、純粋自動車専用船(PCTC)を中心とした大規模艦隊を世界的に運航しており、事実上グローバルRoRo輸送ネットワークの主軸を担っている。

日本からの自動車輸出は世界最大水準を維持しており、トヨタ、ホンダ、日産などの主要自動車メーカーが生産する完成車は、これら日系3社のRoRo・PCTC航路を通じて北米・欧州・アジア・中東など世界中の市場へ供給されている。商船三井はMOL Auto Carrier Express(MOLACE)部門を通じてRoRo専業オペレーションを展開し、川崎汽船は自動車ロジスティクスの一貫サービス提供により競争力を維持している。日本郵船はOcean Network Express(ONE)アライアンスへの参画と創業140年超の実績を背景に、広域カバレッジと信頼性を差別化軸としている。

規制環境の観点では、IMOの温室効果ガス(GHG)排出削減目標(2050年ネットゼロ)への対応が、日系3社にとっても共通の喫緊課題となっている。国土交通省が推進する内航RoRo・RORO輸送のモーダルシフト政策、ならびに港湾の脱炭素化計画も国内拠点の競争力強化に向けた制度的背景として機能しており、次世代低排出船舶への投資加速が各社の中期経営計画においても明示的に位置づけられている。アジア太平洋地域の成長勢いが継続するなか、日本企業の戦略的影響力はさらに高まると分析される。

セグメント別分析

タイプ別セグメントでは、新車輸送(New Car Shipping)が最大セグメントとして市場をリードしている。世界的な自動車販売台数の回復基調に加え、EV輸出の急増がこのセグメントの成長を加速させている。中古車輸送(Used Car Shipping)は日本・韓国産中古車の新興国向け継続的な輸出需要に支えられ、安定した取扱量を確保している。重機(Heavy Equipment)およびプロジェクト貨物(Project Cargo)は取扱数量では他セグメントを下回るものの、一貨物あたりの輸送単価が高く、オペレーターの収益構造に対する貢献度が大きいセグメントとして位置づけられる。

用途別では、国際輸送(International Shipping)が圧倒的な割合を占め、自動車メーカーのグローバルサプライチェーンとの高度な連携によって安定的な需要を享受している。国内輸送(Domestic Shipping)は相対的に小規模なセグメントであるが、島嶼部や大陸内陸部へのアクセス改善を目的とした物流需要が一定の裾野を形成している。両用途ともに、デジタル化・自動化による積載効率の向上と港湾ターンアラウンドタイムの短縮が競争優位の鍵として業界全体で認識されている。

主要企業と競争構造

ロロカーゴ船市場は中程度の集中度を持つ寡占的競争構造にあり、上位プレーヤーが世界の輸送容量の大半を掌握している。Wallenius Wilhelmsen(ノルウェー・スウェーデン)は130隻以上の艦隊と「MV Tønsberg」就航による業界最大規模の輸送容量を背景に首位の地位を維持する。Grimaldi Group(イタリア)は欧州・アフリカ・南北アメリカ間の主要航路でRoRo・コンテナ・フェリーを組み合わせた複合艦隊戦略により支配的な地位を築く。Hyundai Glovis(韓国)は440,000CEU以上の輸送容量と現代自動車グループとの垂直統合モデルを強みとし、Höegh Autoliners(ノルウェー)はゼロエミッション船舶の先行開発でESG差別化を図る。EUKOR Car Carriers(韓国、2002年設立)は220,000CEU以上の艦隊でアジア・欧州・アフリカ・南北アメリカを結ぶ。さらにCOSCO Shipping(中国)およびCMA CGM Group(フランス)がコンテナ海運大手としてRoRo・自動車輸送部門への進出を拡大しており、専業オペレーターへの競争圧力を高める要因として注目される。日系3社(NYK Line・K Line・MOL)はPCTC特化の高度な技術力と世界規模のネットワークを競争力の源泉とし、参入障壁の高い本市場において確固たるポジションを維持している。

会社概要

市場洞察(Market Insights Tokyo)は、海運・ロジスティクス・製造業・エネルギーを含む幅広い産業領域を対象としたシンジケート型市場調査レポートの調査・編集・発刊を専業とする東京発の調査機関である。業界調査・公開市場データ・一次ヒアリングを組み合わせた独自の調査手法により、市場規模の定量予測から競争構造の定性分析までを一貫して提供する。本レポートは、海運・ロジスティクス事業者、自動車メーカーの輸送戦略担当者、港湾インフラ投資家、政策立案者、ならびに本市場への新規参入を検討する事業会社の意思決定を支援することを目的として編纂されている。

📩 お問い合わせ先

発行元:市場洞察(Market Insights, Inc.)

所在地:〒100-0005 東京都千代田区丸の内1丁目

担当部門:プレスリリース・メディアリレーションズ部

電話:03-XXXX-XXXX

Eメール:contact@marketinsights.jp

レポート詳細・購入:https://www.marketinsights.jp/reports/ro-ro-cargo-ships-market/

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